私はお酒が飲めない退屈な人間

私はお酒が弱い。今までで一番多く飲んだときでビール瓶一本+赤ワイングラス1杯。

飲むと眠くなる。しかも赤くなる。そして心臓がバクバクして寒くなる。

自分でも飲まない方が良いのは分かる。

しかも致命的なのがお酒をおいしいと思えないことだ。

 

ビールは苦い以外の感想が出てこない。

労働をしないからビールの美味しさも分からないのだろうか。

 

辛口の赤ワインは一番苦手なお酒だ。

口に入れた瞬間から口の中の細胞が「いいの?これ飲んじゃって、いいの?」と言っているのが聞こえる。

仕方ないから「ちょっと味わってます」みたいな雰囲気で一瞬口に溜めて、それから目をつぶって、ごくっ。

ふう……まずい。身震いする。

酒呑みの知り合いが「これおいしいから」と言ってすすめてくる辛口赤ワインはどれも私にとっておいしくない。

 

赤ワインと言っても、ドイツのクリスマスマーケットで売られているグリューワイン(Glühwein)はなぜか飲める。

グリューワインを知らない人のために説明すると、グリューワインとは赤ワインに大量の砂糖と色々な香辛料を入れて煮たものだ。クリスマスマーケットではどこででも売ってる。たまに白のグリューワインも売ってるけどまだ飲んだことはない。

グリューワインが飲めるのは多分すごく甘いからだと思う。

甘いから脳も一瞬だまされるのかもしれない。

「おや?甘いから無害なのかな?ジュースかな?」

違う。持ち主に似て単純な脳だ。

 

しかし2年前くらいに飲んで電車で寝てしまってからはもう飲まないようにしている。

 

ドイツのライン川沿いにリースリング(Riesling)という白ワイン用のブドウがたくさん植えられている。そのあたりの街に行ったとき、酒屋さんで試飲させてもらったアイスヴァインはすごくすごくおいしかった。甘くて。

ワインと言うよりシロップみたいだった。

お酒が苦手な人もきっと気に入ると思う。

でも高いんだなぁ。

 

もう一つ好きなのは甘いリキュールのカクテル。

牛乳だか炭酸水だかで適当に割って飲む。

甘くておいしい……。

 

そう、結局甘ければいいのだ。

つまり別にお酒じゃなくてスプライトとかオレンジジュースで十分。

私はスプライトを飲みながら、いつも思う。

いいじゃんこれで?

 

しかもそもそもが陰気過ぎるからか、お酒を飲んで饒舌になったりとかそういうお酒の良さ(?)は私にほとんど作用しない。多少陽気にはなるけど、すぐ眠くなっちゃうし。

 

いつかお酒がおいしく思える日がくるのだろうか?

 

最近、お酒を飲めない女は退屈とか書いてある記事を読んだ。

(つまらないと言われるのって「死ね」と言われるのと同じくらいダメージがあるのは私が関西人やからなんかな?)

とにかくその記事を読んで私は思った。お酒を飲む練習をしよう。退屈な人間だと思われたくないよーーー。

 

鍛えよう、

そう思って妹がオススメしていたポルトのワインを開けた。

甘口、19%。

200mlも飲んでなかったと思う。

気付いたら椅子の上で丸まって寝てた。

退屈以前の問題だ。

 

グラス一杯のワインで酔ってその辺で寝る女より、ジンジャーエール片手に半笑いを浮かべてる退屈女の方が若干ましではないのか?

 

あの人に

「お酒飲めるようになりたい」

と言ったら

「お酒なんて飲む必要ないよ。飲むにしても外で飲まないようにね」

と毎回言ってくれてたのを思い出した。

 

この季節って嫌だなぁ。

クリスマスに向けて日照時間はどんどん短くなるし、天気は悪いし、これからますます寒くなることを考えると憂鬱になる。

 

そういうのから逃げるためにみんなあの甘くて温かいワインを飲むのだろうか。

今年は久しぶりに飲もうかな。